高石宏輔さんの著書「あなたは、なぜ、つながれないのか ラポールと身体知」を読んだ感想を書いていきます。
他人とのコミュニケーションに不安がある方、コミュ障の自覚がある人にはかなり参考になることがたくさん書いてあったのでオススメです。
なぜ読もうと思ったか?
こちらの本を読もうと思った動機ですが、2015年発売当時から各方面から大絶賛されているんですよね。
とくにナンパ師や恋愛工学関係者にコミュニケーションスキル向上の参考図書として色んなブログで勧められています。
高石宏輔さんについて
1980年生まれ。
引きこもり時代にカウンセリングに出会い自身もカウンセラーとして活動したりスカウトマンをやっていたりナンパ講師も務めたりと異色の経歴。
★主な著書
こちらは高石さんを始め公家シンジさんなどカリスマナンパ師の方たちと宮台さんの対談を収録した電子書籍の「愛のキャラバン」を加筆編集したものだそうです。
実際に読んでみて思ったこと
本書のページ数は約250ページと結構なボリューム。
8章までありそれぞれ
・自分や他人の意識について
・自分の意識を観察する方法
・他人と同調する方法
・体の緊張を解く運動
・トランスに入る方法
・カウンセリング技術
などなど対人コミュニケーションの非常に繊細な部分についてものすごく丁寧に解説してくれています。
しかもすべて高石さんの経験から言葉を紡ぎ出していくといった感じで読者が追体験するようにリアリティを感じながら読むことが出来ました。
コミュニケーションのノウハウ本を読んでいるというよりは、自分の無意識に隠れた本当は見たくない部分を炙り出していくようなカウンセリングを受けているような気持ちになりました。
本書を読んで一番良かったのが無意識に出ていた自分のコミュニケーションの癖や無意識の緊張を意識できるようになったことです。
ただし同じフレーズを何度も使ったり、同じことを遠回しな表現で何度も言って自分の中に隠れた部分を無理矢理意識させられるので人によっては冗長に感じたり、読むことが億劫になるかもしれません。
本書で特に気になった箇所
しなければいけないことを身につけるのではない。してはいけないのに、知らないうちにし続けていることをやめるだけでいい。
1章 p.7
人は互いの環境に影響を与え合って生きている。自分の反応を自覚して変えるだけで、環境は改善され、自分もまた改善された環境に対してより良い反応をするようになる。
1章 p.16
自分がどう見られているか気になっているときほど、「自分がどう見られたいのか」がはっきりとしていない。
2章 p.30
姿勢と気持ちは連動している。身につけるものによっても体の緊張の発生とともに気持ちも変わる。
3章 p.60
自分の考え通りになって欲しいと望むことが自分を緊張させ、相手との関係を切ってしまう。
4章 p.82
勇気を出そう、やろう、頑張ろうとしているときは体が緊張して踏み出せなくなっている。
5章 p.138
悩み続ける人はその悩みにとらわれている自分自身を嫌っているから同じことで悩み続けてしまう。
6章 p.166
などなどハッとさせられる示唆に富んだ内容で自分に当てはめながら1つ1つ意識で確認していくように読めるので非常に読みごたえがありました。
そのほかイラスト入りで体の緊張をほぐす運動であるスワイショウや雲手のやり方や効果も解説してくれているので必見です。
最後に
本書「あなたはなぜつながれないのか」は恋人ができない、友達ができないなど他人と自然にコミュニケーションをとって良い関係が作れないことに悩む人はもちろん、それ以外の現在上手く他人と関係が作れている人が読むのもオススメです。
あらためて自分の意識がどこへ向かっているのか、自分は本当に相手と向き合ったコミュニケーションができているのか確認することができるからです。
購入を検討している人や、気になった人はぜひ読んでみてください。