Netflixオリジナル映画としてハリウッド版のDEATH NOTEが公開されたので観てみました。
感想をまとめたいと思います。
ハリウッド版デスノートとは?
もともとは漫画原作・大場つぐみ、漫画家・小畑健による「デスノート」が原作です。
日本でも大ヒットしたのですでに実写映画化、日本テレビでドラマ化、小説シリーズ、舞台化、テレビアニメ化されています。
この大ヒットコンテンツに目をつけたハリウッドが制作し2017年8月25日よりネットフリックスで配信されることになりました。
撮影はアメリカとカナダで行われたようです。
またハリウッド化にあたって日本名の役が英語名に変わっている模様。
制作費は5000万ドル。
あらすじ
母を事故で亡くした平凡で内向的な高校生・ライト・ターナー。
ある日、死神・リュークが落としたデスノートを拾い学校の不良を殺害する。
その後、恋人となったミアと共に犯罪者を葬り去る闇の存在となり救世主キラとしてあがめられていく。
しかし謎の人物Lが現れ次第にライトたちを追い詰めていくが…
まず最初に言っておかなければいけないのですが自分は原作漫画や日本のドラマ、映画のデスノートを観たことがありません。
なので漫画原作との対比ではなく、あくまで初めて観る映画作品としてレビューしていきます。
キャスト
・ライト・ターナー役 -ナット・ウルフ
・L役 -キース・スタンフィールド
・ミア・サットン役 -マーガレット・クアリー
・リューク(声) -ウィレム・デフォー
・佐々木刑事役 -マシ・オカ
キャストは知らない役者さんばかりでした。
リュークの声をやっていたウィレム・デフォーは声だけですし、マシ・オカは今作ではプロデューサーとして関わっているようで映画にはカメオ出演で正直出る意味あるのか?という感じで一瞬しか写りません。
監督はアダム・ウィンガード。
代表作は大ヒットしたブレア・ウィッチ・プロジェクトの続編、ブレア・ウィッチ
ヤバいイケメンが追いかけてくる良質サイコスリラー、ザ・ゲストなんかが有名ですね。
個人的にはザ・ゲストであった迫りくる恐怖の演出が好きだったのでデスノートも期待していましたが…
ハリウッド版デスノートを観た感想 (一部ネタバレ注意)
無駄にグロい
無駄にグロシーンが多くて驚きました。
内容的にもライトとLの頭脳戦というよりスプラッター映画に近いと思います。
デスノートに書かれた人の死亡シーンが無駄にリアルでグロいので耐性の無い方やグロ苦手な人は気持ち悪くなるかもしれません。
デートで観たり、食事しながら観る映画ではないように思いました。
正直ここまでグロさを前面に出す必要はなかったと思います。
全体的にチープさは否めない
主役の演技や音楽、効果音、映像などすべてにおいて安っぽさが気になります。
・主要人物以外がエキストラ感丸出し
・普通のテレビドラマ画質
・銃や小道具がチープ
・リュークが仮装した人間にしか見えない
などなど制作費の関係でしょうがないのかもしれませんが気になってしまいます。
また最後のエンディングロールにはジャッキー映画のNG集のように出演者が和気藹々としているメイキングが流れるのも自主制作映画っぽい。
だんだんコメディに見えてくる
シリアスなのにバカバカしさを感じてだんだんコメディに見えてきます。
特に音楽の挿入は絶対おかしい。
ライトとミアが観覧車から落下するときに爽やかなBGMだったり、ラストでライトと父親のシリアスなシーンにも爽やかで明るいBGMはおかしい…
あと日本のクラブで惨殺事件があったシーンで、捜査している日本人の刑事役のマシ・オカが小太りで七三ヘアーなので芸人が刑事コントしてるようにしか見えないし、いきなりその横でフード被った黒人が片言の棒読みで日本語を話し出したときはさすがに笑いました。
なんかこのグロさとシリアスコメディに既視感があると思ったらファイナルディスティネーションシリーズ
あの シリーズが好きな人には親和性が高いかもしれません。
人物描写が薄っぺらい
登場人物をしっかり描き切れていないと思いました。
ライトが普通の学生過ぎて知能が高いように見えないしデスノートを使ってまでして世界を変えようと思っている本音の部分が伝わりません。
恋人のミアもチアリーダーでスクールカーストの頂点グループで満たされた人生送ってるのに、いきなりライトと恋人関係なったり憑りつかれたように悪人になっていくのも不自然。
一番気になったのがそれぞれ登場人物たちの感情が軽すぎるところでしょうか。
ライトが初めてデスノートに名前を書いた同級生の不良が不慮の事故で死亡しますがそのシーンを目撃しても、
「あ、死んだ」
ぐらいのリアクションですし、ライトの母を交通事故で死亡させた相手の名前を書き、死んだニュースを聞いたときライトの父親はニヤニヤしたり嬉しそうに電話するぐらいで軽いです。
全体的に人の死について簡単に捉えすぎていてB級ホラー作品のようになってしまっているのが残念でした。
まとめ
ハリウッド版デスノートを観た感想を一言にまとめると、無駄にグロいチープで少しだけ笑える映画だと思いました。
海外の反応を見ても外国人にボロクソに言われていたのでクオリティが低いのは間違いないようです。
ただこれはデスノートシリーズを観たことが無い自分の感想なので、マンガ原作や日本の映画版デスノートを観たことがある人は対比したり別の面白さがあるのかもしれません。
ただ本当に無駄にグロいシーンが何個か出てくるのでそういうのが苦手な人は注意した方が良いです。
ハリウッド版デスノートが気になっている人は参考にしてください。
過去のデスノート作品まとめ
日本の映画版デスノート
★2017年に公開されたデスノートの正式な続編
★Lが主人公のスピンオフ作品
日本の映画版デスノートのキャスト
・夜神月(やがみ ライト) - 藤原竜也
・弥海砂(あまね ミサ) - 戸田恵梨香
・L(エル) - 松山ケンイチ
・リューク(声) - 中村獅童
※「デスノート Light up the New World」のみ出演
・三島創(みしま つくる)-東出昌大
・竜崎(りゅうざき)-池松壮亮
・紫苑優輝(しえん ゆうき)-菅田将暉
・ベポ(声)-松坂桃李
TVドラマ版デスノート
TVドラマ版のデスノートは原作とは少し違うキャラクター設定のオリジナルストーリーだそうです。
TVドラマ版のキャスト
・夜神月(やがみ ライト) - 窪田正孝
・弥海砂(あまね ミサ) - 佐野ひなこ
・夜神総一郎(やがみ ライト) - 松重豊
・L(エル) - 山崎賢人
・N(ニア) - 優希美青
・リューク(声) - 福島潤
連続テレビドラマなので毎回様々な役者さんや芸人さんが出演されていたようですね。
厚切りジェイソンやエスパー伊藤、メイプル超合金の安藤なつまで…
どんな役か逆に気になります。
漫画原作のデスノート
週刊少年ジャンプで2003年~2006年まで連載。
単行本は全12巻と少ないですが累計世界発行部数は3000万部以上という大ヒット作品となっています。
現在でも続編やハリウッドで映画化されるなど人気は留まることは知りません。
自分はハリウッド版デスノートがこのシリーズの初見なのでちゃんと原作漫画も読んでみようと思います。