観たいような観たくないような以前から気になっていた映画「キャットファイト」を観たのでその感想をまとめたいと思います。
★そのほか辛口映画レビュー
あらすじ
とあるパーティーで偶然再会した大学時代の級友ヴェロニカとアシュリー。
いまや中年となった二人だが、実はかつては水と油、犬猿の仲、全くウマもソリも合わない宿敵だった。
富豪と結婚し一人息子を溺愛するアル中専業主婦ヴェロニカに対し、40代になった今も全く売れずアルバイトで生計を立てる不遇の日々を送る画家アシュリー。
表向きは作り笑いで再会を喜び、
穏やかに近況を報告する二人だったが、すぐに些細な事で言い争いとなり、因縁のライバル心が再燃、殴る蹴るのガチ喧嘩に突入。互いの意地を賭けた、人生を激変させる、長く激しい闘いの幕が上がる!
あらすじ読んだだけでヤバイ作品というのが伝わってきますね。
キャスト
売れないアーティストでバイトで生計を立てているアシュリー役にアン・ヘッシュ。
軍需産業のお偉いさんを旦那に持つ裕福な妻ヴェロニカ役にサンドラ・オー。
このメインの二人を中心にストーリーが進んでいきます。
「キャットファイト」を観た率直な感想
無理やりひとことでまとめると色々問題のあるオバサン2人が殴り合ってガチ喧嘩するシュールな社会風刺風コメディ。
世間の95%の人は1時間半盗まれると思いますが5%の人にはすごく刺さる映画だと思います。
自分は残念ながら5%の方でした。
ストーリーというストーリーもなく、ただお互いのプライドや復讐心のためにオバサン2人がノーガードで殴り合うだけの映画なんですが1度乾いた笑いを発するとずるずるツボに嵌っていく感じ。
キャストの2人も絶妙で、ショートカットのスレンダー美人のイメージだったアン・ヘッシュがくたびれたアーティスト崩れの嫌な女を上手く演じていますし、なによりセレブ妻気取りの面倒くさい女を熱演したサンドラ・オーが最高でした。
芸人の田の上よしえ+横澤夏子÷2みたいな風貌なので終始コントしてるようにしか見えないし吹き替えの人が上手かったのかテンション低いシニカルな感じが合っていました。
あとズルいのが殴ったときの打撃音が「バキッ!」「ドカッ!」などコント用の安っぽいSEを使っていること。
しかも音量大きめ。
あとは戦うシーンになるとBGMでクラシックやヒーリング音楽が流れるのも卑怯。
血だらけでガチ喧嘩してるときに太田胃散のCMのBGMが流れてきたときは我慢できませんでした。
格闘シーンもアクションと呼べるものではなく文字通りノーガードでひたすら拳で殴り合ったり、膝蹴り・チョーク、時にはジャッキやバールのようなものでドツキあったりタイヤをぶつけたり石を投げたり木の枝でしばいたりとゲームの熱血硬派くにおくんのような世界観。
アクションシーンには期待しないほうが良いです。
社会風刺の方も深い感じではなく表面だけうっすらなぞるだけのライトなものでこの映画を観て感化されるということもまずありません。
結局ラストもよく分からないままオチもなく終わっているので純粋にオバサン2人のしょうもないドツキ合いを楽しむシュールな映画となっていますがこのくだらなさがボディブローのように段々とツボに入ってきて1時間半楽しんで観れました。
まとめ
「キャットファイト」はかなり特殊で観る人を選ぶ映画。
ですが他の映画にはない独特の感性で作られているのでハマったときの破壊力は凄いものがありました。
気になった人は是非見てみてください。