ACミランとの契約が満了していた本田選手の移籍先が決定したようです。
本田のパチューカ移籍発表は「爆弾だった」 メキシコメディアも電撃加入に驚き | Football ZONE WEB/フットボールゾーンウェブ
移籍先は何とメキシコ1部リーグ(リーガMX)の名門クラブ、パチューカ。
ここはどんなクラブなのか?なぜメキシコのチームなのかを推察してみたいです。
メキシコ1部リーグ(リーガMX)のレベルは?
当初の予想ではプレミアの中堅クラブやアメリカのMLSリーグのチームへの移籍濃厚とされていましたが本田選手が選んだのはメキシコのリーガMX。
メキシコと言えばワールドカップに毎回出てくる強豪国として有名ですが正直、日本人からするとメキシコの国内サッカーのレベルは想像がつきません。
リーガMXを調べてみると、
- 前期後期の2ステージ制
- 1部は18チーム
- 資金力が豊富でメキシコ代表の選手も多い
- 北中米のクラブチャンピオンズリーグCOCNACAFでの優勝回数が33回とぶっちぎりの一位
資金力が豊富なクラブも多いためメキシコの有望選手が国外のリーグに出ていくことなくリーガMXでしのぎを削りながらじっくり成長していけるのは素晴らしい環境ですね。
資金力もあるので中南米から良い選手も集まってくるし。
若いうちからレベルの高い環境で切磋琢磨できるのでメキシコの代表チームがどの年代も強いのも納得できます。
ネームバリューで言えばアメリカのMLSのほうがありますが、北中米のクラブチャンピオンズリーグの優勝回数で比較するとメキシコ勢33回の優勝に対してアメリカ勢は2回なのでレベルの差は歴然です。
またクラブワールドカップでクラブアメリカなどメキシコの強豪クラブがヨーロッパや南米代表のクラブと試合をしているのを見てもまったく引けを取りません。
そう考えるとMLSよりレベルも高く、ヨーロッパや南米のリーグ同等のレベルの高さがあるリーグと言えます。
パチューカとはどんなクラブ?
本拠地
メキシコ中央部にあるイダルゴ州の州都パチューカを本拠地とするメキシコ最古のサッカークラブだそう。
クラブの正式な表記はCFパチューカ。
実績
リーガMXのなかで2000年代以降にもっとも躍進したサッカークラブと言われ、リーグ優勝6回のうち4回は2000年代、1回も1999年なのでこの時期に一気に力をつけてきたようです。
また中南米チャンピオンズリーグも4回制覇、南米サッカー連盟主催のコパ・スダメリカーナを1回、アメリカとカナダ、メキシコ北中米カリブのサッカー連盟主催のスーパーリーガも1回制覇と国際タイトルも獲っています。
いずれも2000年代以降のみの成績。
監督、所属選手
かつては日本代表監督にもなったハビエル・アギーレが指揮を執っていたことやメキシコサッカー界のレジェンド、ウーゴ・サンチェスが監督を務めていたことも。
かつてレアルマドリードのFWでリーガエスパニョーラの得点王5回も獲ってますからね。
現在の監督はウルグアイ人のディエゴ・アロンソ。
かなり有能な監督のようで中南米の名門クラブを渡り歩いてきた後、2014年にパチューカの監督に就任するとリーグ後期優勝、2017年の北中米クラブチャンピオンズリーグで優勝という結果を出しています。
所属選手はメキシコの選手が大半で他にはウルグアイやコロンビアの選手がちらほらといった感じの若い選手も多い勢いのあるチームといった感じ。
アジア人の選手は本田選手だけなので色んな意味で注目されそうですね。
かつては名古屋グランパスにいた福田健二選手が所属していたので日本人としては2人目になります。
本田圭佑がパチューカを選んだ理由とは?
サッカーレベルの高さ
上記で述べてきたようにリーガMXは日本人にあまり知られていないだけでレベルの高いリーグです。
しかも選手のほとんどがメキシコや中南米のテクニック、スピード、強さを兼ね備えた日本人が目標とすべきサッカー選手たち。
しかも目標であり日本代表が一番苦手とする選手たちやチームなので本田選手はあえてこの厳しい環境で自身をレベルアップさせることを考えているのかもしれません。
クラブワールドカップ2017に出場できる
パチューカは2017年の北中米クラブチャンピオンズリーグで優勝し2017年の12月にUAEで開催されるクラブワールドカップ2017の出場権を得ています。
本田選手にとっては初のクラブワールドカップ出場のチャンスですし、大会には欧州王者、レアル・マドリ―も参加します。
抽選は10月なのでまだ対戦できるかは分かりませんが、本田選手にとってレアル・マドリ―は憧れ目標にしてきたクラブ。
その憧れのチームと対戦し、改めて世界に自分を売り込むチャンスでもあるのでパチューカを選んだ可能性もあります。
パチューカは先進的なサッカークラブ
パチューカはサッカーだけでなく経営面でも特色のあるクラブ。
スポーツクリニック、ホテル、レストラン、ショッピングセンターまで経営しています。
さらに2001年には大学院修士課程まであるサッカーに関する経営、マーケティング、栄養学などを学べる大学も開講しています。
本田選手はサッカー選手でありながらオーストリアリーグ3部のクラブ・SVホルンの経営に関わっている実業家でもあります。
そのことを考えると、引退後の実業家として様々なメリットのあるパチューカを選ぶことも重要な選択だったのかもしれません。
最後に
本田選手はサッカー選手としても1流ですが、本田圭佑という人間のキャラクターも他に類を見ない強烈な個性だと思います。
見ている方は楽しいし、次はどうするんだろうとワクワクします。
日本→オランダ→ロシア→イタリアときて次はメキシコって誰も想像してなかったですよね。
ACミランでは10番を貰いながら辛酸を舐め続けた本田選手でしたが、メキシコでは再びサッカー選手として復活しいい結果を残してくれることを期待しています。