橘玲さんが書いた、幸福の「資本」論を読みました。
現代に適した人生設計の方法や自分探しの答えが分かりやすく書いていてとても刺さったのでレビューしたいと思います。
★橘玲さんの新刊「残酷すぎる成功法則」もレビューしました。
- 幸福になるための3つのインフラ
- インフラから見る8つのパターン
- 幸福のインフラが1つだけの場合
- 幸福のインフラが2つある場合
- 幸福のインフラが3つ揃っている場合
- その他印象に残ったところ
- 本当の自分が一瞬でわかる方法
- 最後に
幸福になるための3つのインフラ
この本では幸福な人生を送るためには3つのベースとなる柱が必要だと説いています。
その3つとは、
- 金融資産
- 人的資本
- 社会資本
金融資本
現金、株式、など文字そのまま金融資産のこと。
好きなことをして生きていく経済的自由を得るために必要と説いています。
人的資本
自分の仕事のこと。
お金では買えないも生きがい、やりがいを得ることができるのはこの部分。
好きなことを仕事にして自己実現することの重要性を説いています。
社会資本
家族、友人、知り合いなど人との繋がりの部分。
仕事の人脈、地元のネットワークも。
深く強いつながりは家族や友人に留め、仕事関係の多くは弱いつながりを維持するフリーエージェント戦略を進めています。
著者はこのインフラが2つ以上満たされると幸福度が高く人生が安定すると述べています。
インフラから見る8つのパターン
①インフラを何も持たない場合
金融資産、仕事、人との繋がりが0。
いわゆる貧困の状態です。
幸福のインフラが1つだけの場合
②社会資本だけがある…プア充
お金も仕事もないけど家族や友達が多く満たされている状態で地方のマイルドヤンキーがこれにあたります。
金銭的には恵まれなくても人間関係が安定するので人生は充実する傾向に。
③人的資本だけある…ソロ充
お金もなく、友達や人との繋がりも少ないけど1人で食っていくだけの仕事はある状態。
他人と深いつながりを持たず稼いだお金は自分の趣味や好きな事のためだけに使って暮らしている。
まさにコミュ障の自分がこの状態ですね。
都会で一人暮らししている独身者の多くはここに位置するのではないでしょうか。
一般の労働時間とずれるためフリーランスや自営業者も多そうです。
★コミュ障を改善するのに参考になる本
④金融資産だけある…独身の退職者
定年退職して年金暮らしをしている独身の人や家族のいない人。
もしくは宝くじが当たった貧困状態の人でしょうか。
幸福のインフラが2つある場合
⑤社会資本+人的資本がある…リア充
金融資産は無いけど仕事があり、友達や恋人に恵まれている状態。
よく言うリア充というやつですね。
仕事で自己実現しながら仲間にも恵まれる~35歳ぐらいまでの理想的な状態じゃないでしょうか。
⑥金融資産+人的資本がある…孤独なお金持ち
仕事で稼いで金融資産も豊富にあるが人との繋がりが無い状態。
人と関わることの少ない独身の高給取り、社長、投資家などでしょうか。
経済的に自由なので生活の満足度は高そう。
人付き合いが苦手なタイプならここがゴールの人も多いのでは。
⑦金融資産+社会資本がある…友達の多いボンボン?
金融資産が多く、友達や仲間も多いけど仕事はしていない、もしくはしなくていい状態。
本書では気前よく振る舞う旦那タイプと表現されています。
株などで一気に稼いでアーリーリタイアした人、もしくは親の資産を受け継いだニート?でしょうか。
身近にいないのでどんな精神状態かは想像できません。
幸福のインフラが3つ揃っている場合
⑧幸福のインフラが3つある…超充
金融資産が多く、仕事で自己実現して、家族、恋人、仲間にも恵まれている状態を本書では超充と名付けています。
しかし金融資産と社会資本は両立が難しく、現実的にお金が増えれば友達は減っていくと述べています。
一見3つの幸福のインフラを揃えるのは難しいようですが現代の日本にあったやり方をちゃんと教えてくれているので核の部分は本書で確認してください。
そして自分にとって必要なインフラを見極め築いていくことが決まったら橘玲さんの新刊「残酷すぎる成功法則」に出てくる科学的に効果が実証されている成功法則を駆使しましょう。
内容もリンクするところがあるのであわせて読んでおくことをオススメします。
その他印象に残ったところ
感情は伝染する
明るく楽しい人と一緒にいれば自分も明るく楽しい気分にも性格にもなるし、悪口ばっかり言う人と一緒にいれば自分も口が悪く攻撃的な性格になるというもの。
「類は友を呼ぶ」「類友の法則」は真理ですよね。
意識して良い方に使えばものすごくプラスになりそう。
お金を稼ぎたければお金持ちのネットワークに入るのが一番の近道ですし、モテたければモテてる友達とつるむのが一番です。
人は好きなことしかできない
橘玲さんの著書で再三登場する言葉。
人は嫌いなこと、興味ないことはやっても出来ない。
幸福の資本論でも、幸せのインフラの一つ「人的資本」で自己実現する方法は好きな事を仕事にすることこそが生物的にも合理的なオンリーワンの戦略だと詳しく解説されているのでぜひチェックしてください。
本当の自分が一瞬でわかる方法
幸福の資本論は本当にためになる箇所ばかりなんですが最後に目から鱗が落ちて感動した部分を紹介します。
それは、
本当の自分とは子供のころのキャラ、集団での役割を思い出せばすぐ見つかる
ということ。
言い換えると、子供の社会でどうやってそのポジションを勝ち取ってきたか、どの役割が得意だったか。
勝ち取った役割=得意な事=好きな事
たしかに今あらためて考えれば子供の社会でもみんな役割を持ってましたよね。
勉強できないけど運動が出来てヒーローだったやつ。
勉強も運動もできないけどやたら喋りが面白くてリーダーだったやつ。
自己分析なんてしなくても昔の自分みれば何が出来て何が出来ないかはハッキリわかるはず。
子供時代、運動能力で自分のポジション勝ち取ってきた人が喋りでコミュニケーションする営業や接客の仕事を転々としても
「なんかちがう」
ってなって本当の自分を探し続けてしまいますよね。
本書ではもっと詳しく本当の自分の探し方について掘り下げているのでぜひ読んでみてください。
最後に
幸福の資本論を読んで思ったことは、これを学生時代のうち、遅くても25歳くらいまでに読んでおきたかったです。
それくらい現代の日本にマッチした人生指南書だと思いました。
もちろん自分みたいなアラサーや転職、起業などを考えている人が今読んでも十分参考になるのでオススメします。