ネットサーフィンしていたら偶然見つけた任天堂前社長、故・岩田聡(いわたさとる)氏のインタビュー記事を読んでいたら非常に分かりやすく自分の強み・適性を知る方法を語っていたのでご紹介します。
そのインタビュー記事はこちら
http://www.4gamer.net/games/999/G999905/20141226033/
自分の好きな事と得意な事はイコールではない
岩田氏は自分の好きなことと得意なことの自己認識のズレについてインタビューでこう語っています。
「自分の好きなことと嫌いなこと――もっと言えば,自分がやりたいこととやりたくないこと――を,自分が得意なことと得意じゃないこととイコールだ」と思い込んでる人が多いです。本当は,それってかなりズレてるのに。
自分の好きなものだからと言ってそれが得意とは限りませんよね。
たしかに仕事や趣味、スポーツでも本人はすごく楽しんでやっていても経験があるだけで明らかに適性がない、向いてないなと感じることは自分や他人を見ていても多いです。
趣味や遊びなら向いてないなりに楽しめばいいと思いますが仕事となると適性があるかどうかが評価や実績、給与にもシビアに直結してきますね。
では自分に強みや適性は無いけど楽しい仕事と好きじゃないけど得意な仕事どちらを選べばいいんでしょうか?
岩田氏はこう答えます。
仕事というのは「得意なこと」をやった方がいいんです。好きだけど得意じゃないことに溺れると,仕事っておかしくなることが多いんです。
労働力を提供してお給料を貰う仕事として考えると好きではないけど得意なものを選ぶことをハッキリと勧めています。
好きだけど得意じゃない、適性の無いことを頑張ってしまうと結果も出ませんし、自分だけでなく周りにもマイナスになってしまうのかもしれません。
この「仕事がおかしくなる」という言葉に日本を代表する大企業、任天堂で多くのエンジニアやクリエーターなど専門職のスペシャリスト達をまとめてきた岩田氏の実感が込められている気がします。
では好きじゃないけど自分に強みがあるもの、得意なものはどうやって知ればいいのでしょう?
労力の割に周りの人がホメてくれることが自分の強み
自分の労力の割に周りの人がすごくありがたがってくれたり,喜んでくれたりすることってあるじゃないですか。要するにね,「それがその人の得意な仕事なんだ」って話で。
これは普段自分では意識しない自分の本当の強みを知る一番分かりやすい方法ではないでしょうか。
自分もそうですけど自分が思っている自分の長所なんて他人から見たら全然長所や強みでないことがほとんどです。
でも周りがホメてくれたり、頼りにしてくれることは他人から見た自分の優れているところ、強みなので信用できますし、その能力に関連した仕事なら適性があると言えると思います。
そしてその多くの他人が称賛してくれる長所こそお金を稼ぐスキルになるのではないでしょうか。
自分の強みを知りたいんならチャートで分析なんかしないで友達や周囲の人の自分に対する反応をリサーチする方が確実だと思います。
努力すれば自分の強みになるわけじゃない
さらに上記の岩田氏のコメントの「自分の労力の割に」の部分に注目して考えると、強みとは自分にとって苦労なくできることではないでしょうか。
言い換えると他人には難しかったり苦労してやってることだけど自分は苦労なくできることとも言えます。
たとえば会社でやるプレゼンという仕事一つとっても、緊張して人前で話すのが苦手な人たちからすれば、大勢の人の前でも物怖じしない性格で自分の意見を堂々とプレゼン出来る人はものすごい強みを持ってる人ですよね。
そしてその強みは努力をすれば必ず手に入るものではないと岩田氏は語っています。
自分的にはすごい努力して,達成感もたっぷりあるのに,周りからは「はあ?」みたいに思われることもあって。それはね,本人が好きだったとしても,実は不得意なことかもしれないんですよ。
結局は適性があるかないかという話になりそうです。
ただ怖いのが自分も経験がありますが努力して何かを習得したり身につけるとそれが自分の強み、得意なことだと思い込んでしまうことがあります。
そしてそのままこれが自分の適性だと思い込み、大した結果が出ないまま年だけ重ねていくという悪循環。
仕事でも結果が出ないし何となく自分の適性が間違っていたんじゃないかと気付き始めた頃にみんな転職を考え始めますよね。
まとめ
努力することももちろん重要ですが、まずできるだけ早い段階で客観的に見た自分の強みや適性を把握しておくことは転職においても、就職活動においても必要な事だと思います。
他人から見た仕事にも生かせる本当の自分の強みを知りたい人は参考にしてください。